2024/ 7/6,7,13,14,15,20,21,27,28,8/3,4,17,18,24,25
13:00-18:00
写真は「光」による彫刻だ、というか、物を見るときにかたちが見えているのは「光」がかたちを彫刻しているから、そんなふうに感じてきた。
真っ暗な部分がある夜の風景を撮るようになったのは、25歳のときに離島に行ってからだ。街灯が照らす所しか見えない夜に、目が「じわっ」とした。撮ったらどうなるのかな、カメラまかせ(ぜんぶオート)で撮ってみたら、なんかそれにすごく愛着をもってしまった。
写真を観るって不思議な行為だ。美術館に行くととんでもなく大きな高精細の写真を観ることができたり、額におさまっていたり、特別な方法が取られていたりして、いろいろな人があの手この手で物質としての写真を探求しているようだ。けどなんか、写真を撮るときに私が見たのって紙じゃないし、印刷じゃないし、なんていうかこう「光」を見た。もういちど、同じ「光」を見る方法はないか。・・・わからないけど、懐中電灯で見たら、その場にいるような感覚になれるかもしれない、そんな気がした。
暗室で懐中電灯を使って見たら、紙が「光」になった。紙を突き抜ける「光」。電灯や、白い部分がパッと「光」る。写真撮影(宇宙彫刻)を追体験し、「見る私」を確信する。そんな展覧会になった。